
妊娠5週目(5w)の症状や注意点、赤ちゃんの様子
妊娠5週目といえば、赤ちゃんを包んでいる袋(胎のう)が確認できて、正常な妊娠が確認できる時期です。
実際の胎嚢の写真です。
日本産婦人科医会のホームページによると
4週の終わりごろに、そこに発生してくる黒い無エコー像として胎嚢が確認できるようになります。
円形ないし類円形の無エコー像のまわりに白い縁取り(white ring: 絨毛膜をみている)があれば間違いないです。ただし、出血例などでは、エコーフリースペースができて紛らわしいことがありますので要注意です。
胎嚢(胎のう)の大きさは、約1cmぐらいで子宮内に確認することができます。早い人では、妊娠5週後半から胎芽や心拍が確認できることがあります。
妊娠初期では流産する確率も約15%と高いのですが、胎芽と心拍が確認できると5%以下まで下がります。
胎芽と心拍が確認できれば、少し安心できますね。
この時期は、28日型の生理周期の人で生理予定日より1週間後です。この時期は、妊娠検査薬が使用できる時期なので、妊娠検査薬を使用して妊娠が判明する人も多くなっています。
妊娠5週目(5w)の症状、つわりが始まる。
つわりの症状が始まります。
妊娠5週目は、多くの人がつわりの症状が始まる時期です。不快な症状が次々と現れてくるようになります。
日本産科婦人科学会の学会誌、日産婦誌50巻6号によると
妊娠 5 ~ 6 週より一過性に悪心・嘔吐,食欲不振,食嗜変化などの消化器症状が出現し,妊娠12~16週頃にはほとんど消失するものをつわり morning sickness という.
つわりの症状で、悪心・嘔吐,食欲不振,食嗜変化などの消化器症状が出現すると書いてありますね。
つわりの中でも多くの妊婦さんが経験する症状が、食べたものを吐いてしまう「吐きつわり」です。胃のムカムカで妊娠の兆候を感じて受診する人もいます。
つわりの症状は段々重くなることが多く、中には日常生活に支障をきたして寝込んでしまうママもいるほどです。
つわりについては、下記ページを参照してください。
妊娠5週目の注意点
つわりが重症化すると妊娠悪阻に。
つわりの症状が重くなってきます。しっかりとつわり対策を行いましょう。妊娠悪阻にも注意しましょう。
■症状が重いのは妊娠悪阻
つわりの症状が重く、動けなくなって入院措置が必要になる状態を「妊娠悪阻」といいます。
妊娠悪阻になると、食事や水分でさえ受け付けなくるので治療が必要になります。
■妊娠悪阻のチェックポイント
・常に吐き気を伴って食事もできずに水分も補給できない。
・身体を起こすとフラフラする、めまいが起こる。
・数日で体重の5%の体重減少がある。(50kgで2.5kg)
・吐いた内容物に胆汁や血液が混入している。
・尿の量が少ない。
・寝込んで日常生活に支障が出る。
このような状態になると妊娠悪阻の可能性があります。早めに産婦人科を受診するようにしましょう。
産婦人科では、尿中のケトン体の反応を調べます。ケトン体が陽性反応(2+以上)になると入院する可能性が高まります。
妊娠悪阻の治療は、点滴補液を行うことが多いです。ブドウ糖に電解質、水溶性ビタミンなど不足している成分を補うことで回復を目指します。
●ケトン体って何?
ケトン体とは、体内の脂肪が分解してできたもので、通常は尿中に存在しない物質です。
つわりなどで、低栄養と脱水状態が続くことで尿中に出てくることになります。ケトン体を測定することで、悪阻の程度を調べることができます。
妊娠5週目も、先天性異常のリスクに注意!
妊娠5週目と言えば、薬に対して敏感になる絶対過敏期と言われる時期になります。
この時期にママが薬を飲むと、胎盤を通してお腹の赤ちゃんに影響が出る可能性あるので十分に注意しましょう。
また、妊娠初期のママに知ってほしいことで先天性異常のリスクがあります。
この時期に、葉酸が不足すると、無脳症や二分脊椎などの先天性異常のリスクが高くなるという事実です。
このことは、世界的な疫学的調査で判明したことで、日本でも、2002年より厚生労働省が妊娠初期の女性に対して葉酸を積極的に摂取するように通知を出しています。
葉酸は、日頃の食事でも摂取できますが・・・
葉酸は、母子手帳に記載されるぐらい重要な栄養素です。
葉酸は絶対に必要な栄養素なので、不足しないように注意してください。
詳しくは、下記ページで説明しています。読んでみてください。
赤ちゃんとママの明るい将来のためにも、今すぐ葉酸を摂取するようにしてくださいね。
葉酸サプリの選び方については、失敗しない!葉酸サプリの選び方で解説しています。こちらも併せて読んでみてください。
日本は、先天性異常の発生率が非常に高い
日本は、アメリカやイギリスに比べて、先天性異常の発生率が非常に高くなっています。
日本産婦人科医会によると
日本では、葉酸摂取の重要性の啓発に対する効果が未だ見受けられず、この10年間で胎児神経管閉鎖障害の発生率は漸増し、アメリカの8倍、イギリスの6倍となっているのが現状である。
このように記載されています。
アメリカの8倍、イギリスの6倍もあるなんで驚きですね。
あまりに発生率が改善しないので、日本先天異常学会が、葉酸の摂取に関して声明を発表しています。
葉酸サプリメントの摂取により神経管閉鎖障害の発症リスクを減らしましょう
妊娠を計画する女性、妊娠が考えられる女性は、妊娠前4週から妊娠12週まで葉酸サプリメント 400 マイクログラム = 0.4 mg/日を摂取することで、お子さんに神経管閉鎖障害が起きる可能性が減少します。
これによると、「葉酸サプリメントの摂取により神経管閉鎖障害の発症リスクを減らしましょう」と記載されています。
「葉酸が妊娠に必ず必要」、と知っているママが非常に少ないので心配です。
厚生労働省もサプリでの葉酸摂取を推奨しています。
葉酸は、毎日忘れずに摂取することが大切です。妊活中のママも妊娠初期のママも忘れずに葉酸を摂取してくださいね。
葉酸サプリの選び方は、下記ページをみてください。
妊娠5週目の赤ちゃんの様子
お腹の赤ちゃんは、頭と胴の2等身になります。この頃から、中枢神経や心臓、肺、手足などが急速に形成される時期になります。
妊娠5週目の赤ちゃんの大きさ
早い人は、妊娠5週後半から、胎芽が確認できるようになります。
多くのママは妊娠6週ごろから胎芽、心拍(心音)が確認されることが多いようです。
胎芽の大きさは2mmぐらいです。
妊娠5週目はつわりが重くなる週
早い人は妊娠4週後半からつわり症状が出てきます。
・ムカムカや吐き気
・胸の痛み
・腰痛や股関節痛
・肌荒れやニキビ
上記のような症状の他にも様々な症状が複数出てきます。
現在の医療では、つわりを治療する薬はないので、頑張って乗り越えるようにしましょう。
妊娠したら気を付けること、注意点
妊娠したら気を付けること、注意点をまとめてみました。下記ページを読んでみてください。
妊娠初期にやるべきこと、することをまとめました。じっくり読んでみてくださいね。
妊娠初期の注意点については、妊娠初期に気をつけることで、妊娠超初期の症状は、妊娠初期症状の兆候まとめで説明しています。読んでみてください。