
子宮外妊娠とは
日本産科婦人科学会 第66回学術講演会 専攻医教育プログラム 2 によると
子宮体部内膜以外の場所に起こる妊娠 全妊娠の約1~2%
と記載されています。
最近では、クラミジアなどのSTDの増加や、体外受精、顕微授精など不妊治療の進歩によって、その発生頻度は上昇傾向にあると言われています。
医学的には、子宮外妊娠と頸管妊娠と区別することもありますが、ここでは一緒に解説しています。
子宮外妊娠は異所性妊娠
日本産婦人科学会では、子宮外妊娠のことを「異所性妊娠」と呼ぶように統一しています。
参考:Ectopic pregnancyの日本語訳についての統一見解( PDF 342KB)
一般用語として子宮外妊娠を使用しますが、学術用語としては「異所性妊娠」と表現するように定めています。
■子宮外妊娠でも生理が来る?
子宮外妊娠は、通常の妊娠と同じような兆候を示すため生理は来ません。生理が来たら、子宮外妊娠ではないことになります。
この次は、子宮外妊娠と検査薬の関係について詳しく紹介します。まだまだ続きます。
子宮外妊娠と検査薬
子宮外妊娠は、妊娠検査薬を使って検査します。とは言っても、妊娠したときは、子宮外妊娠かどうか分からないので、妊娠を確認するために検査薬を使うことになります。
妊娠検査薬を使用して陽性判定が出たら、すぐに産婦人科を受診して正常な妊娠の確定診断を受けるようにしましょう。
子宮外妊娠や胞状奇胎といった異常妊娠は、検査薬では分からないためです。
子宮外妊娠は放置すると、破裂してママに重大な影響を及ぼすことがあります。早期診断が必要な病気です。
子宮外妊娠と正常妊娠の違いは?
妊娠初期において、子宮外妊娠と正常妊娠に違いを見つけることは困難です。診断として、妊娠6週になっても胎のう(赤ちゃんの袋)が確認できないときに子宮外妊娠を疑います。
また、hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン)の値が1000 IU/Lまたは2000 IU/L以上で子宮内に胎のうが確認できないときに疑われます。
子宮外妊娠の兆候や症状
子宮外妊娠の兆候や症状として、少量性器出血や軽度の下腹痛があります。症状が進むと、強い腹痛や低血圧、頻脈などが出てきます。
反対にあまり症状を感じない人もいるようです。
子宮外妊娠は、検査薬を使っただけでは分かりません。陽性と出たら、すぐに産婦人科を受診して正常な妊娠かどうか確かめることが必要です。
この他、正常妊娠全般の話題は正常な妊娠とは?で妊娠初期に気をつけることは妊娠初期に気をつけることでまとめました。読んでみてください。
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