
抗精子抗体検査
抗精子抗体検査は、数回行ったフーナーテストの結果が不良だった場合実施される血液検査です。通常は女性の中で精子に対しては抗体は産生されませんが抗体が作られることがあります。この抗体は女性だけでなく男性にも産生されることがあります。
抗精子抗体検査はどんな検査?
自分の体内に抗精子抗体があるかどうか血液検査で調べます。抗精子抗体があると、体内で精子が異物と見なされ排除しようとされます。このため精子の運動率や受精能力が弱くなり妊娠しにくい状態となってしまいます。

妊娠前から初期にかけて葉酸を摂取することで、先天性の異常である、「神経管閉鎖障害」のリスクを70%も低減できることが分かっています。
日頃から、十分な量の葉酸を摂取することが大切です。
詳しくは、下記ページで説明しています。読んでみてください。
●妊娠前・初期に絶対必要な葉酸

赤ちゃんとママの明るい将来のためにも、今すぐ葉酸を摂取するようにしてくださいね。
葉酸サプリの選び方については、失敗しない!葉酸サプリの選び方で解説しています。こちらも併せて読んでみてみてください。
抗精子抗体検査の費用
保険適用外の自費となり、施設によって違いがありますが大体1万円前後です。
痛みはあるの?
血液検査ですので、針を刺すときに少し痛みがあります。
抗精子抗体検査で分かること
この検査で抗精子抗体が妊娠の障害になっていないかが分かります。抗精子抗体が陽性であればIVF-ET(体外受精-胚移植法)が第一選択となります。
参考:抗精子抗体について
日本産婦人科学会の資料によれば、抗精子抗体を1ヶ月ごと3回以上測定して検査値が10未満か10付近の時はAIH(人工授精)を行い、それ以上の値はIVF-ETを行うとあります。
調査によれば10を堺にして顕著な特徴があり、これ以上の値となるとAIHによる妊娠は0、10未満だとAIHで約20%の妊娠率と報告されています。
割合としては不妊女性の約3%、男性も約3%に射出精子上に存在するとされています。
以前はコンドーム法という治療法が選択されていました。女性の体内に精子を接触させないことで値を下げるという療法です。しかし、あまり成績はよくなく過去の治療法となっています。
抗精子抗体が陽性であっても妊娠できないということはありません。IVF-ETを行うと妊娠率が高いという話もあります。(上記HP参照)
元々は妊娠する力が体に備わっているので、抗体の壁を乗り越えれば妊娠する確率も高いと考えられています。実際にIVF-ETを行った後、1回目に妊娠する人が多いそうです。
抗精子抗体は男性にも
抗精子抗体は不妊男性の約3%が持っているとされます。
抗体が作られる原因として、生殖臓器(精巣、精巣上体、精管)に炎症を起こしている場合です。本来は精子と血液は絶対に混ざらないよう関門があります。
精巣、精巣上体、精管に炎症があると混ざってしまって抗体が作られることがあります。抗精子抗体ができると精子が固まってしまって受精できない状態となります。固まっても精子が元気な場合は受精可能とされています。
男性が陽性の場合、顕微授精を用いた体外受精が選択肢となります。
このように、女性・男性とも原因があるため夫婦で不妊治療をすることがとても大切なことなのです。
不妊の原因については不妊の原因で特集を組んでいます。参考にしてください。